音楽業界どうなる(前編)

最近、音楽業界についての議論をちらほらと見かけます。
「なぜ、CDが売れなくなったのか?」
「音楽業界の衰退は何が原因か?」
といった内容です。

CD販売不振について、一般的によく言われているのは「違法ダウンロード」の存在です。音楽業界も常々、違法ダウンロードが与えるCD販売への影響は大きいと訴えてきました。

でも、果たしてそれだけでしょうか?

じつはもう一つ、音楽業界が抱えている問題、いや自己矛盾とも言うべき存在があります。

それは「CDレンタル」です。

どうして、日本では他のソフトウエアにおいては許可されていない再販制度を音楽に限って許可したのか?そこには、ソフトウエア産業だけでない、大人の事情もあったのではないかと推察します。

先進国の中でも、音楽ソフトの「再販制度」が認められている国は日本だけというのはご存知でしょうか?このCDレンタルの存在が、既存のレコード店の売上や、音楽配信サービスにも多大な影響を与えているのは誰が見ても明らかだと思うのです。

そして、減少する音楽ソフト販売において、CDレンタルからの著作権収入は無視できない存在になりつつあり、音楽業界は本来守るべきレコード店と競合するCDレンタルを認めざるえない状況があります。このへんがジレンマとなっています。

しかし、私も単純にCDレンタルが悪いとかそういう話を展開したいわけではありません。むしろ音楽のネット配信の議論でも障壁となった「再販制度」自体をもう一度見直したら良いのではないでしょうか?そもそも、再販制度による価格維持があるからCDの値段も割高になってしまっているわけだし。

(後半へ続く)

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