ブルーマーダー読了

誉田哲也さんの警部補・姫川玲子シリーズ第6作です。だいぶ前に出版されていたのだけど文庫本の価格になるまで待ってました。iBooksで購入して一気に読了。

あらすじ・内容

あなた、ブルーマーダーを知ってる?
この街を牛耳っている、怪物のことよ。

姫川玲子。
常に彼女とともに捜査にあたっていた菊田和男。
『インビジブルレイン』で玲子とコンビを組んだベテラン刑事・下井。
そして、悪徳脱法刑事・ガンテツ。

謎めいた連続殺人事件。殺意は、刑事たちにも牙をむきはじめる。
超人気シリーズ、緊迫の新展開!

感想(ちょいネタバレあり)

事件の舞台は池袋。とあるヤクザの殺人事件から始まるのだけど、犯人の正体や目的は一切不明。当初はヤクザの内輪揉めか敵対組織の犯行かと思われたが、敵対する組はおろかハングレ・中国マフィアなどのメンバーも次々と狙われていく。まるで池袋の犯罪組織すべてが対象のように。すでに20人以上が消えているとの情報もある。やがて犯人の正体はブルーマーダーと呼ばれる殺人鬼だという噂が流れはじめた。ベテラン刑事の下井はこの事件の背景に数年前に自分が関わっていた捜査のある人物を思い出す・・・

とまぁこんな感じで始まります。最後まで一気に読み進むストーリー展開で面白かったです。今回の犯人はかなり特殊な人物。人間の正義ってなんだろうって思っちゃいました。どんな人間も自分に都合の良い正義があって、それは他方から見たら悪なわけで。誉田さんは毎回非常に難しいテーマを問題提起していると思いました。でもエンターテインメントも忘れていないところさすがです。

前作の事件で捜査一課が解散し、姫川班は解散となってメンバーも警視庁から各地の所轄に飛ばされてバラバラになってしまいました。姫川も池袋署の刑事課強行犯捜査係に着任。お馴染みのメンバーがいないのは寂しいですが玲子の宿敵(?)ガンテツこと勝俣刑事や、前作で一緒に捜査にあたった下井刑事、毎度空気の読めない井岡などが登場。今回のガンテツは相変わらず口は悪いけど玲子のことを信頼している風で意外だった!菊田と姫川が意外な形で再開し、菊田が近況を知らせてこない原因が実は・・・。これは読んでのお楽しみ。そして実は第7作目も発刊されているのですが、どうやら姫川が本部に戻る気配が?とても気になるので文庫本またずにすぐに買ってしまいそうな予感。というかすぐにポチる。

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