映画「二郎は鮨の夢を見る」を観ました!

有名寿司店の舞台裏に迫るドキュメンタリー作品

映画「二郎は鮨の夢を見る」をApple TVでレンタルして見ました。この映画は、ミシュランガイドで6年連続三つ星を獲得し、かのフランス料理界の重鎮ジュエル・ロブションから「飛行機に乗ってでも食べに来たい唯一のレストラン」を言わしめた有名な寿司店、銀座「すきやばし次郎」とその主人・小野二郎氏に密着したドキュメンタリー作品。

85歳で未だ現役という小野二郎氏のプロ中のプロの手仕事はいかなるものか気になりますが、一人前おまかせで¥30,000のお店では、おいそれと気軽に行けるわけないですよね。なので、この映画はその隠された舞台裏を知る貴重な映像アーカイブだと思います。

以下ネタバレあり


寿司職人というのは基本的に10年間は修行期間。毎日、仕込みやら下働きを繰り返して、玉子焼きを上手に焼けるようになって初めて一人前。自主的に練習して上手になったつもりでも、親方からはなかなか許しをもらえず、何百枚も失敗してやっと合格という厳しい世界。それでやっと職人さんと呼んでもらえるそうです。

小野二郎氏の半世紀以上の仕事人生には遠く及びませんが、私もかれこれ、20年近く仕事をしてきて思いますが、2〜3年じゃ仕事って絶対にわからないものだと思います。もちろん5年もやれば実務はベテランになりますけどね。10年くらいして、やっと何かが見えてくるというか。私たち職人という部類の仕事は、好きじゃなきゃ務まらないし、一度これだと信じたら最後まで貫く姿勢が大切なんじゃないかと。愚直に実践して、繰り返していくことで、本質的なものが見えてくると思います。

そして、良き上司の存在も必要ですよね。仕事は厳しい世界ではありますが。それをきちんと教える人が大事。「すきやばし二郎」の場合は父と息子でしたが、私の場合は会社の創業社長がとにかく厳しい人で、嫌ならやめちまえ!な人でした。それでもきちんと面倒を見てくれ、皆のいないところで精神論含めて良きアドバイスしてくれました。打ち合わせと称してよく御徒町にある美味しいトンカツ屋に連れて行ってくれて、仕事の厳しさ以外にも、後輩が出来たときには同じようにご馳走してやれよとか、自分の失敗談とか、男としての立ち振る舞いなど教えていただきました。

俺はこんなにすごいことやってきたとか、そういうのを微塵にも出さない創業社長のような男にならないといけないなと思いました。

映画の中でも、創業社長にも教えていただいて大事だなと思ったのは、お客さんが喜ぶ仕事をしなきゃいけないってことです。それが会社の評判になって、巡り巡って自分の評価になるわけで、自分のために仕事をやっていたら駄目だってこと。私の中の仕事の哲学はつねにそこにあります。

なんだか、映画とは関係ない話になってしまいましたが、プロ中のプロの話、面白かったです。

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