優しい気持ちになれる映画「パターソン」

久々に素敵な映画を観た。こんな映画が毎月のサブスクリプションで観れてしまう「Amazonプライム」は最高です。

スター・ウォーズ新三部作のカイロ・レン役でおなじみのアダム・ドライバー主演作品。

【下記、ネタばれ含みます】

舞台はアメリカはニュージャージー州・パターソン市。路線バスの運転手でありながら、詩をかく趣味を持つ、穏やかな青年の主人公「パターソン」(アダム・ドライバー)と、アーティスティックな専業主婦の妻「ローラ」(ゴルシフテ・ファラハニ)、ブルドッグ「マーヴィン」の平凡な日常生活を描いたヒューマンドラマ作品です。

パターソンが毎朝目覚めては腕時計を確認し、妻にキスしてから朝食をとって出社し、始業前やお昼休みの合間に詩をかいたり、帰宅後にマーヴィンと散歩の途中にバーに立ち寄っては1杯だけビール飲んで帰る、という規則的で徒然とした日々に、周囲の人々のちょっとしたエピソードを交えていくという、本当にそれだけの作品。派手な演出もないけれど、それがとても心地よく感じられます。

なんといってもパターソンが本当に穏やかな性格で、誰かの悪口も、愚痴も言わない。妻が家中をモノトーンに塗り替えてしまっても、ギターを購入して歌手を目指そうと言い出しても、夕食に創作のパイを作られたとしても、パターソンはいつも穏やかに優しく接するのです。決して怒ったり否定もしない。これは、映画の人物とはいえ尊敬しますよね。

そして、この映画をさらに魅力的にしているのが、「詩」の存在です。主人公パターソンの妻に対する想いや、日常の観察を創作した詩だけでなく、ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ、エミリー・ディキンソンといった詩人の名前や詩が随所に出てきて、作品に美しい彩りを与えています。

しかし、この作品では詩をもって何かを啓蒙したり、強いメッセージを発することは一切ありません。とにかく、平凡な日常を眺めて、何かを感じるのも見る人に委ねられている、そんな作品なんです。

とはいえ、難解さはありません。見終わった後に充実感があり、爽やかで、優しい気持ちになることは間違いない作品だと思います。自分も詩を作ってみたくなりました。もちろん、主人公と同じく、秘密のノートにこっそり書きますけどね!

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